Scrooge: A Christmas Carol/スクルージ:クリスマス・キャロル

Scrooge: A Christmas Carol(2022)

スクルージクリスマス・キャロル

クリスマスイブ。ロンドンに暮らすエベニーザ・スクルージは、強欲で冷淡な性格で人々から嫌われていた。そんなスクルージの前に3人の来訪者が現れ、時空を越えた旅に彼を誘う。自身の過去や待ち受ける悲惨な末路を見せられた彼は、良い未来を築いて運命を変えるチャンスを探ろうとする。

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12月も後半に差し掛かり、もうすぐクリスマスですね。街中がクリスマスムードで気分がうきうきしています。すごく単純なんですが、この時期になるとクリスマスの曲を聴いたりクリスマス映画を観たくなったりするんですよね。学生の頃に家族でディズニーのクリスマスキャロルを観たことがあり、Netflixで"スクルージ"という文字を見た瞬間とても懐かしくなって今回はこちらの作品を観ることにしました。

注意:ここからネタバレを含みます。

ミュージカルアニメーションということで始まりからいきなり明るい雰囲気で始まります。私のクリスマスキャロルのイメージはもう少し暗くて悲しい感じだったのですが、観進めていくと全体的なストーリーは私の知っていたものと同じだったので、そうそうこれこれ〜と懐かしさを感じられました。

スクルージは冷酷でみんなから嫌われているおじさんなんですよね。冒頭ではその意地の悪い性格が非常にわかりやすく描かれています。街はクリスマスムードでわいわいしているんですが、スクルージはクリスマスを嫌っていました。大好きだった妹が亡くなった日であることや、昔婚約者と別れてしまったのもクリスマスの季節だったからとのことでお祝いしたくなかったんですね。

そんなスクルージの元に3人の精霊がやってきます。それぞれがスクルージに自身の過去、現在、未来を見せて、過去は変えられないけど今から行動を改めれば未来を変えることはできると気付かせてくれます。嫌なやつになってしまった原因である過去が細かく描かれていたのがよかったです。でももうそれは過去だからどうしようもなくって、その過去に執着してるからずっと頑固で冷酷なんですよね。

未来で自分の死を街中のみんなが喜ぶ姿を見て改心しようと決意します。自分が何かいいことをしたから喜んでいるのだと勘違いしてたところは切なかったですね。現実に戻ると人が変わったように急にハイテンションでみんなに挨拶するし、あんなに嫌いだったはずのクリスマスをお祝いしようとパーティーを開くし、いい事なんだけど影響受け過ぎてて二重人格かと思ってしまいました。

十代の頃にクリスマスキャロルを観た時は「なんて酷いおじさん!」と思ってましたけど、大人になって観るとすごく身近に感じられるというか、きっと自分にもスクルージみたいな頑固な部分がどこかしらにあるんだろうなと冷静に観ることができました。全体的にこの作品はマイルドなバージョンのクリスマスキャロルと言った感じでしたね。個人的にはディズニー版の方が現実っぽくて好きかなぁ。