The Ghost Inside My Child(2012)
死者の記憶をもつ子供たち シーズン1~2
世界には、前世の記憶を持ったままこの世に誕生する子供たちが多々存在する。タイタニック号沈没事故、第二次世界大戦から9/11同時多発テロまで、特に悲惨な死を遂げた者の記憶を受け継いで生まれてきた子供たちに焦点を当て、真実を追い求めていく。
前世の記憶を持つ子供たちのドキュメンタリーです。ザ!世界仰天ニュースにて戦争の記憶を話す2歳の男の子のケースが紹介されていたのをYouTubeでたまたま見つけたんです。それがすごく興味深い内容で、他にも同じようなケースがあるのかと色々調べていたところアマプラでこのドキュメンタリー番組に出会いました。
注意:ここからネタバレを含みます。
まず一通り観て思ったことですが、生まれ変わった子供たちにはいくつか共通点がありましたね。成長スピードが普通の赤ちゃんより早いこと、ひどい悪夢に苦しまされていること、前世が戦死や飛行機墜落事故などのような衝撃的な終わり方であること...。悔いの残る形で人生が突然終わってしまったら転生できるっていうことなのかな?そしてその死が悪夢として度々登場したり、日常生活で何らかの恐怖症となって現れたりと苦しみながら生きていくわけですが、今世だけに集中できるように大きくなってから前世の自分とは決別する儀式みたいなのを行って、年齢を重ねるにつれ悪夢も見なくなって記憶も薄れていくようです。
子供たちの記憶がそれぞれすごく細かくて信憑性があるし作り話にしては作りこまれ過ぎている気がするのできっと嘘ではないんだろうなと思います。(これが嘘ならアメリカのドキュメンタリー番組はクオリティが高過ぎます。)でも自分の周りに前世の記憶があった友人や兄弟がいないので何となく不思議な話だなあという印象です。
記憶に残ったのは前世が第二次世界大戦中の日本人の看護師だった女の子の話。アメリカ人なのに、前世の記憶から「合家(ごうけ)」という漢字を書いたり家紋のような絵まで描けるというのはびっくりですね。家紋に詳しい人を訪問して前世の苗字や住んでいたであろう地域を予想して、いつか日本に行きたいと言っていました。
異なる人種に転生するケースは他にも複数あったのですごく興味深いですし、前世が日本人だったパターンがあるなら逆に前世がアメリカ兵とかで今日本人として転生してる人もいたりするのかな~。もしいっぱいいるなら日本でもこういうドキュメンタリー番組を作ってほしいです。
また、前世に何者かにバットで殴り殺された少年が生まれ変わって前世の母親に会いに行った話も印象的でした。少年が前世の母親と初対面したときに、母親が"息子と同じ匂いがする"と言っていたんですよね。それから2人は定期的にビデオ通話しているようで、息子が殺されて絶望的な人生を送っていたこの母親にとって息子と同じ記憶を持つ生まれ変わりと出会えたことで精神的にすごく救われただろうと思います。この子は人間として生まれ変わってきてくれてほんとによかったなと思えるいいエピソードでした。
視点を変えてみればこの子のように殺人事件の被害者が記憶を持ったまま別人に転生しているとすると、未解決の殺人事件であった場合犯人特定の手がかりをつかめる可能性だってありそうですよね...と思って観ていたら本当にそれで解決した例がありました。悔いの残る死に方をして転生して自分の殺人事件を解決するなんて、まさに転生した甲斐があります。素晴らしすぎる..!
今まで輪廻転生を信じてこなかったわけではありませんが、そういうのって記憶を持たないまま転生するのが普通なのかなと思ってました。でもこの番組を通して前世の記憶がある様々なケースが紹介されていて、もしこれらが本当だったらとても興味深いですよね。これについてもっと科学的な根拠を集めて研究する人が増え、いつか輪廻転生のメカニズムが解明されるときが来れば面白いなと思います。