Chef/シェフ 三ツ星フードトラック始めました

Chef(2014)

シェフ 三ツ星フードトラック始めました

ロサンゼルスの一流レストランで総料理長を務める男は、オーナーと衝突して店をやめてしまう。そんなある日、絶品のサンドイッチとめぐり会った彼は、フードトラックでの移動販売をすることを決意。家族や友人らと共にアメリカを横断する。

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お腹が空いている時やご飯前の時間になると、美味しそうな料理が出てくる映画やYouTube動画を見たくなるのですが、皆さんもそんな経験ありませんか?美味しそうな料理って見ているだけでも人を幸せにしてくれる気がします。The Final Table(2018)などの料理対決番組なんかの類も様々な国の料理が出てくるので頻繁に観ています。今回はグルメ系映画作品が観たいと思い、中でも気持ちをほっこりさせてくれる作品の気分だったので、過去にAmazon Primeで何度か観たことがあるこちらの作品を再度鑑賞しました。この映画、始まりから終わりまでずっと楽しく心を元気にさせてくれます。

注意:ここからネタバレを含みます。

冒頭から主人公カールが料理をしているシーンが楽しげな音楽と共に流れます。慣れた手付きでニンニクを炒め野菜を高速でカットして豚を華麗に捌く姿は、まさに一流レストランの総料理長って感じ。料理することが本当に好きなんだろうと感じます。これからなんの料理ができあがるんだろうと私もワクワクさせられました。

そんなカールの家族についても映し出されますが、10歳の息子(パーシー)の母(イネズ)とは既に離婚しています。パーシーは両親が離婚しているからか冷静に周りをよく見れる男の子ですが、食材の買い出しについて行ったりメニュー作りを見たいと言ったり、パパと少しでも一緒に過ごしたがる姿は可愛い小学生です。イネズは一児の母にしてはとても美人で陽気なラテン系女性。息子思いの優しいママです。カールは見るからに人が良さそうな雰囲気の中年男性。離婚後もイネズと友達としては仲良さそうなあたりを考えると、大好きな仕事に熱中しすぎて家族にはなかなか時間が取れなかったのかなと推測します。

そんなある日、料理評論家のラムジーがレストランに来ることが決まります。ラムジーのブログは有名で影響力が高く、過去にカールの料理を絶賛したことがあります。カールは張り切って自分のオリジナル料理を提供しようとしますが、店のオーナーに止められてしまいます。カールは決定権がないので結局言われるがままメニュー通りの元の料理を提供することになったんですが、ラムジーには新鮮さや創造性がないと酷評でした。やっぱり自分の自作の新しい料理を出せばよかったと後悔します。

Twitterに料理の酷評を呟かれていたことを知り、パーシーに教わり自分のアカウントを作ります。酷評記事を見てカッとなったカールは悪口を書かれたツイートに怒りのリプを送ってしまいます。個人にしか見れないようにDMを送ったと勘違いしてるところがSNSに疎い感満載...笑。さらにラムジーのことをクソ野郎と書いてツイートしてSNSの反響からその日はお客さんが満席。今日こそ自分の作りたい料理を出そうとしますがまたもやオーナーに止められます。ここでオーナーと言い合いになりついにお店を辞めることに。

別のレストランで働こうとしますが、料理を酷評したラムジーに暴言を吐くカールの姿が動画でアップされてしまい就職先がなかなか決まりません。良くも悪くもSNSの影響力ってすごいなと改めて感じさせられますね。

続いてパーシーのためにイネズと共に3人でマイアミ旅行するシーン。現地で美味しいキューバサンドを食べ絶賛すると「あなたの方が上手い」と隣にいるイネズに言われ喜ぶカール。彼はこの旅で、レストランではなくフードトラックで頑張っていこうと決めます。

同じレストランで3番手として働いていたマーティンと夏休み中のパーシーに手伝ってもらいながら、いざフードトラックをスタート。

ここで出てくるキューバサンドが本当に美味しそうで、余談なんですが食欲が湧いた私は家でキューバサンド(風)を作って食べました。値上げのため最近買ってなかったとろけるチーズも買って。食パンとチーズってこんなに合うんだ...と感動しました。簡単に作れてシンプルに美味しいって最高ですよね。

話を戻しますが、パーシーがフードトラックやキューバサンドの写真をツイートしたことですぐにトラックに行列ができます。まだ小学生なのに素晴らしい宣伝役だし、実際にキッチン業務も手伝ってて欠かせない存在。そんなパーシーはカールから、「いいシェフになった」とその仕事ぶりを褒められ、休みが終わってからも週末はフードトラックを手伝うと言っていたので楽しくお手伝いできてパーシーにとってもいい経験ですよね。休みが終わり家に戻ったパーシーがカールに送った動画もものすごく感動的です。この旅では親子の絆もかなり深まったように思いました。

その後ロサンゼルスでカールはラムジーと再会します。屋台で出していた料理を美味しかったと絶賛され、ラムジーに支援されて自身のレストランを出し自分の作りたい料理を自由に提供していました。そしてなんと、最後のシーンではカールとイネズの再婚パーティが賑やかに開かれていました。再婚までするとは思ってなかったのでこのラストには少し驚きましたが、自分のやりたいことを仕事にできて心にも余裕が生まれ、家族との時間の大切さなんかも実感して成長したカールの姿を見れて心が温かくなりました。